For Maria

その人の名はマリア。写真で見たマリアさんは若くて美しい。そして歳をとらない。

 

Keiichiro Shibuya Playing Piano with No Speakers @代官山ヒルサイドプラザ

 

なんとなく、このコンサートについてはこれからも映像などが公開されないような気がするので、忘れないように記録しておこう。

 

大切な人を失った時に最初に起こる感情は驚きや悲しみだ。悲しみは他の人と共感される。悲しみの次には怒りが来る。「なぜ、いなくなってしまったのか」「なぜ、一人にされたのか」この怒りは多くの人には理解されない。そしてその怒りの矛先は理不尽な方向に向けられる。

 

"Memories of Origin"「はじまりの記憶」きっと、渋谷さんはもう一度マリアさんに出会っても、同じように恋に落ちるのだろう。今まで聞いた中で、一番優しい記憶の音。

 

人間の体も楽器の一部なんだなと思う。大きい体の人は大きい音が出るし、力強そうな人は強い音が出る気がする。肉体など感じさせない精神的な崇高さと、生物的なオスとしての扇情的な姿を同時に感じる演奏だった。

 

死者に感情はあるのか?

ロボットに心はあるのか?

 

私は両方ともあると思うのだが、「それ」は私たちには感じられない。自分自身が感じたことを相手に伝えられることをもう少し大事にしたいと思う。